包茎について
包茎手術豆知識❶
ご存知のように、包茎とは亀頭が包皮に覆われている状態をいう。
症状別に真性包茎、カントン包茎、仮性包茎の3種類に分類される。
包皮が全く剥けない状態で、亀頭を洗うことができないため、不潔になりやすく、ときに排尿障害を起こしたり性感染症にもつながりやすい。
また、大人になるまで皮被り(包茎)のまま放置しておくと性機能障害や陰茎癌のリスクも高くなるという。
包皮が狭いため、勃起すると剥くことができなくなる。やっかいなのは、剥いた状態のときに勃起すると亀頭が思いきり締め付けられて包皮が腫れ上がり、セックスに支障が出るばかりか血流障害を起こして最悪のケースは壊死することもあるという。
普段は亀頭部分が包皮に覆われているが皮を引っ張って亀頭を露出させることができる。日本人男性の6割以上は仮性包茎と言われている。比較的軽い包茎の症状ではあるが、皮が被ったまま放っておくと恥垢(おしっこ、精液などのカス)がたまり、ニオイ、痛み、かゆみ、さらに包皮炎などの性感染症につながる危険性もある。
かく言う筆者も“仮性ちゃん”である。
個人的には、「毛切れ」という現象に度々悩まされたことがある。
剥いていた包皮が何らかの拍子に戻ってしまい、その際に陰毛も一緒に巻き込まれ、亀頭&皮が痛みに襲われるというもの。
ときには出血を伴い、涙が出るほど辛い思いをしたこともある。
しかし、幸いにも私の場合はごく軽い包茎だったので、包茎手術をせずに、剥くクセをつけているうちに数年でムケた状態を保つことができ、毛切れの辛さからも解放された。
だが、これはとても稀なケース。ほとんどの人は被ったままである。
諸外国(主にイスラム諸国)では「割礼」(かつれい)といって、生まれたばかりの赤ちゃんのペニスの包皮を切り取る風習・儀式が行われる国がある。
アメリカでも慣習的に包茎の子供の包皮切除が多く行われているようだが、そういった風習のない日本では、包茎のまま大人になるケースが圧倒的に多い。最近、イタリアで割礼によって生後5ヶ月の赤ちゃんと2歳の男の子が相次いで亡くなるという事故が起きている。
どちらのケースも正式な医療行為(包茎手術)として行われたものではないという。
保健医療の慈善団体AMSIによると、イタリアでは毎年約5,000件の割礼が行われているが、そのうちの3分の1が違法だという報告もある。
男性泌尿器形成外科の専門医がこんな指摘をする。
「生まれたての赤ちゃんの包皮を切除するというケースは、『大人になってから包茎のコンプレックスを持たないように、早い段階で処置してしまおう』という親心みたいなものだと考えます。ある意味、合理的発想と言えるかもしれませんが、日本人の倫理観では考えにくいかもしれません。いずれにしても、専門の医師でない素人が処置を施すというのはとても危険な行為だと思います」